お茶の水女子大学附属中学校
LL教室、語学教育の授業支援システム アディールを導入頂いたお客様事例を掲載しています。
LL教室では、普段の授業とは違った授業ができるように意識
今回お話を伺うのは、お茶の水女子大学附属中学校 英語科主任 西平美保 先生。(中学2年生を担当。)週4回の授業の内、LL教室で行う授業は1回。「LL教室では、普段の授業とは違った授業ができるように意識しています。」と語る。
インテンシヴ・リスニングに不可欠
「他の学年の先生はまた違うと思いますが、私はLL教室では、リスニング教材を流し、ディクテーションをやる時間を必ずとるようにしています。問題には、中学生が聞き取れそうな既習の単語を空欄にし、6回連続で同じストーリーを再生し解答させます。」 先生は、この方法で行うディクテーションには中学生用の教材は使用しないという。
「今は、書店に多くの音声教材があります。中学生向けではなく、一般の大人向けに作成された教材を自分で選定しています。大人向けに作成されたレベルの高い教材でも中学生が聞き取れる単語も多く入っているので、その様な単語を空欄にして問題にするなど、目の前の生徒のレベルに合った教材に作り変えます。 例えば、ヒラリー・クリントン氏の中間選挙の演説やオバマ氏の勝利演説では、演説を吹き込んだ市販のCDやネット上からダウンロードしたものを使用した時もありました。当然、中学生がわからないような単語や政治用語が沢山でてきますので、日本語訳もつけて、大体のストーリーを理解させた上で音声を聞き取らせるようにしています。」
先生が、中学生用の教材を使用しない理由には、以下のような考えがある。 「教科書CDなどの中学生向け教材は、聞き取りやすいように配慮されて作られています。しかし、実際の英語では、教科書CDのように明確にゆっくりは話してくれません。聞き取れるはずの習った単語が、音の脱落や連結や速さ等のために聞き取れない場合がほとんどです。 例えば、first of allの発音がfestivalに聞こえる耳には、何度聞いてもfestivalにしか聞こえません。「自分の耳にはfestivalとしか聞こえない。」という概念が頭の中に入ってしまうと、何回聞いても正解を自力で導き出すことは困難です。しかし、一度この音声は、festivalではなくfirst of allであることを理解できるようになると、それからは正しく聞き取ることができるようになります。 中学生向けCDでは、生徒がこの様な壁にぶつかることは、なかなか出来ません。生徒に実際の英語を出来るだけ多く聞いてもらい、この壁に人生の早い時期にぶつかって欲しいと考えています。そしてそのためには、細かい音まで聞けるLLが必要なのです。」
帰国生徒の美しい発音に歓声が
「当校には、在籍数の約1割強の帰国生徒がいます。特に、英語圏からの帰国生徒の発音は、大変美しく他の生徒のお手本にもなり、生徒から歓声が沸きます。LLの授業では、その美しい発音をヘッドセットを通して、モデルとして他の生徒に聞かせています。しかし、普通の教室で、彼らに肉声で発音させても恥ずかしがって、なかなか大きな声を出してくれず、細かいところが聞き取れない。その点、LL教室では、普通の声量でも、細かい発音まで明瞭に聞き取ることができるので、大変助かります。」
ペアレッスンも好評
「機械が無作為に相手を組んでくれるペアレッスンの会話練習は、大いに活用しています。多感な時期ということもあり、隣の男女同士では会話練習を意固地になってやりたがらないことがあります。しかし、離れた相手(ランダムペア)だと進んで会話練習をしてくれます。生徒達は、携帯電話やインターネットに慣れているためか、face to faceの直接的な会話よりも離れた相手との間接的な会話のほうが抵抗なく行なえるようです。face to face は教室で、顔を見せない練習はLLで、と使い分けています。」
また、先生は以下の方法で、生徒にプレッシャーをかけながら授業を展開しているとのこと。 「モニター機能で盗聴し、練習していない生徒を見つけると、ヘッドセットを通して注意をします。生徒もまさか自分の練習を聞かれているとは考えてもいないので、ヘッドセットから急に私の声が聞こえてくると、驚き、以後真剣に練習するようになります。」
最後にAdiLLについてお褒めの言葉を頂けた。 「本システムには、大変満足しております。現場の先生の要望や不満を可能な限り考慮して開発されたシステムだと、大変感心をしております。何十年来のLL一筋の技術者の方々の経験に裏打ちされた素晴らしい製品だと思います。」
今後も、教育現場の要望に応えられるシステム開発に尽力していきたい。
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